過去の事例から学ぶ火災予防 -火災事例の公表-
 事例№d-1 電気配線のステップル止めによる損傷、短絡出火した事例
 出火日時 平成21年12月 12時15頃
 用   途 一般住宅 木造○階建
 被害程度 部分焼
 死 傷 者 なし
 概   要
この火災は、一般住宅において、ステップルで固定された屋内配線を無理に引っ張っていたことにより、配線にテンションが掛かりステップルが絶縁被覆に食い込み損傷し、その部分が熱をもち柱を焦がし炭化させていたものです。
 その後、炭化した柱に損傷した配線がショートして火花を起こし、火災に至ったものです。
 予防対策
 電気配線を無理に引っ張って使用、またステップルで固定することは断線や被覆の損傷が起こる可能性があります。これにより、配線が局所的に発熱し、絶縁被覆が熱により溶解し、ついには短絡(ショート)し、火花により発火することがあります。 
 また、通常は電流が極めて流れやすい銅線でも、僅かな抵抗は存在するので、電流が流れれば必ず熱は発生します。通常発生した熱は空気中に放出されますが、配線を束ねたまま使用すると、放熱が悪くなることと、密着した線同士で互いに温め合うことになって、どんどん蓄熱していきます。やがて被覆が溶融する温度に達すると同線同士が触れ合ってショートし、火災になる可能性が高くなりますので注意しましょう。

 事例№d-2 めがね石の排熱により、電気配線の被覆が焼損、出火した事例
 出火日時 平成22年2月 17時30頃
 用   途 一般住宅 木造○階建
 被害程度 部分焼
 死 傷 者 なし
 概   要
この火災は、一般住宅を改築時に薪ストーブを設置し、既存でめがね石が無かったので新たに設置をした。設置にあたり、めがね石設置部分の壁内部に電気配線があったが、配線を横にずらしたもののめがね石に接触したままだった。また、めがね石を既存の梁・筋交い等に合わせるために数箇所刻んではめ込んだが、この際細かくヒビが入ったままであった。
 その後このヒビから配線に排熱が伝わり、ビニール被覆を溶かし炭化していたものである。
 そして、火災直前に焚いた薪の排熱により炭化したビニールが燃焼し、接していた筋交いに燃え移り出火したものです。
 予防対策
 めがね石は煙突周囲の木材等の可燃物と距離を取るために、煙突用の穴をあけた不燃材で作られています。
 今回の火災は施工不良により煙突の熱が壁の内部に伝わり、そばにあった電気配線が燃焼し、出火しました。
 壁等を貫通する部分には、煙突の排熱が伝わらないように正規のめがね石(鉄筋コンクリート・珪酸Ca等)等を加工せずに施行して、暖房器具を安全に使用しましょう。


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